初めてのフルマラソンに挑戦すると決めたとき、最初にぶつかるのが「シューズは何を買えばいいのか」という問題ではないでしょうか。
お店に行けば、薄いもの、分厚いもの、カーボン入り、1万円のもの、3万円のもの。種類が多すぎて、正直わけがわからない。私も最初はそうでした。
申し遅れました。このブログを運営している「まちすけ」と申します。運動ゼロの状態から35歳で初フルマラソンを完走し、今では月300〜400kmを走り、サブ3を目指している市民ランナーです。
これまでに履いてきたランニングシューズは、アシックス・ニューバランス・ミズノ・ブルックス・アディダスなど、数えてみたら24種類以上。同じシューズを複数履いていたことも多いので、実際に履いたシューズはそれ以上です。その中には「買って大失敗だった」シューズも、はっきり言えるものだけで4足あります。
先に結論を言います。初フルマラソンのシューズ選びは、「クッション性・フィット感・気分が上がるか」の3つの基準で、必ず店頭で試し履きして選ぶ。これだけです。
この記事では、その理由と具体的な選び方、そして私が実際にお金を失って学んだ「やってはいけない買い方」まで、全部お話しします。

結論|初マラソンのシューズ選びは、3つの基準で決まる
まず、選び方の全体像から。基準は3つ、優先順位もこの順番です。
基準①:クッション性(最優先)
42.195kmは、歩数にするとおよそ4万歩。しかもランニング中の着地の衝撃は、体重の3倍とも言われます。この衝撃を4万回受け止めてくれるのがシューズです。
初心者の完走を阻む最大の敵は、レース終盤の足の痛み。だから、ミッドソールが厚く、クッション性の高いモデルを選ぶのが大原則です。速く走るための軽くて薄いシューズは、脚が出来上がっていない初心者には向きません。
価格帯の目安は1〜2万円。1万円を切るモデルはクッション素材の性能が落ちることが多いので、ここはケチらないことをおすすめします。足を守る保険だと思えば、高い買い物ではありません。

基準②:フィット感
次にフィット感です。実は、メーカーごと、さらに言えばモデルごとに足型のクセがまったく違います。幅の広さ、甲の高さ、かかとのホールド感。スペック表には出てこないこの相性が、履き心地を決めます。
店頭でチェックすべきポイントは4つあります。
- かかと:しっかりホールドされ、歩いても浮かないか
- つま先:先端に1cmほど(指1本分)の余裕があるか
- 幅:小指や親指の付け根に圧迫感がないか
- 甲:締めつけられたり、逆にゆるすぎたりしないか
フィットしないシューズは、どんなに評判が良くても、あなたの足を痛めます。これは後ほど、私の失敗談で具体的にお話しします。

基準③:気分が上がるか
最後は「履いていてテンションが上がるかどうか」。冗談のようですが、これが継続の力になります。好きな色、かっこいいデザインのシューズは、それだけで「今日も走ろうかな」と思わせてくれます。
ただし、あくまで3番目の基準です。①と②を満たしたうえで、最後の決め手として使ってください。

正直、デザインで選んじゃダメなの?走れれば同じでしょ。

デザインも大事だよ。でも順番が逆になると足を痛めるんだ。実際に俺は、選び方を間違えて4足も失敗してる。あとでその話をするね。
私の初マラソンシューズ|店員さんへの「一言」が大正解だった

私が初フルマラソンで履いたのは、ニューバランスのHANZO Uというシューズでした。
選び方は、実はとてもシンプル。スポーツショップに行って、店員さんにこう聞いたんです。
「初フルマラソンを走るのにおすすめのシューズを教えてください。重くてもいいので、クッション性があって、疲れにくいものがいいです」
そこで紹介されたのがHANZO Uでした。結果は大正解。練習でも本番でも足の痛みに悩まされることなく、無事に完走。あまりに気に入って、その後同じシューズを3足も買い足したほどです(残念ながら現在は販売終了しています)。
ここでお伝えしたいのは、シューズ名ではなく選び方です。自分で選びきれないときは、プロに「目的」と「希望」をセットで伝える。「初マラソン用です。スピードよりクッションと疲れにくさ重視で」と言えるだけで、店員さんは最適な候補を絞ってくれます。これが一番確実な近道です。
ちなみに参考までに、私がこれまで履いてきた主なシューズを挙げてみます。
- アシックス:マジックスピード(初代・2・4・5)/メタスピードエッジ・スカイ(TOKYO)/ハイパースピード(初代・2・3・5)/エボライド2・エボライドスピード3/ノヴァブラスト4・5
- ニューバランス:HANZO U・C・T/Fresh Foam X 1080 v14
- ミズノ:ウエーブリベリオンフラッシュ2
- ブルックス:Ghost 16
- アディダス:アディゼロSL2・アディゼロEVO SL
我ながら、なかなかの散財ぶりです。でもこれだけ履いてきたからこそ、断言できる失敗パターンがあります。それが次の話です。
24足履いてわかった、やりがちなNGの買い方
ここからは、私が実際にお金と足の痛みで学んだ失敗パターンです。まずは5つ、まとめて挙げます。
- 型落ちセールの古い在庫を買う
- 試し履きせずにネットで買う
- デザインだけで選ぶ
- いきなりカーボン入りのレースシューズを買う
- サイズの数字だけで選ぶ
それぞれ、なぜダメなのかを実体験つきで解説します。
① 型落ちセールの古い在庫を買う
セールで安くなった型落ちモデル。一見お得ですが、落とし穴があります。
クッションのミッドソール素材は、履いていなくても在庫のまま経年劣化します。私も安さに惹かれて古いモデルを買ったことがありますが、新品のはずなのにクッションの沈み込みが硬く、本来の性能が出ていませんでした。その状態でたくさん走れば、ケガのもとです。
型落ちを買うこと自体は悪くありません。ただし、あまりに古いモデル(発売から何年も経った在庫)は避けて、できるだけ製造の新しいものを選びましょう。
② 試し履きせずにネットで買う
これが私の最大の失敗です。実名で言うと、HANZO C、アディゼロSL2、マジックスピード4(レギュラー幅)の3足は、ネットで試し履きせずに買って失敗しました。
外反母趾に干渉して痛みが出たもの、足の甲の高さが合わなかったもの。いずれも履いてすぐ足を痛め、ほとんど出番のないままシューズ棚の肥やしになりました。
面白いのは、同じメーカーでもモデルが違えば足型がまるで別物だということ。HANZO Uがあれだけ合った私でも、同じニューバランスのHANZO Cでは失敗しています。初めて履くモデルは、必ず店頭で試し履きする。2足目以降、同じモデルのリピート買いだけネットでOKです。

③ デザインだけで選ぶ
「気分が上がるか」は大事な基準ですが、あくまで3番目です。デザインを1番にすると、クッションもフィットも犠牲になります。
かっこいいけど薄底のシューズで42kmに挑めば、後半は地獄です。順番を守る。①クッション、②フィット、③デザイン。この順で絞った候補の中から、一番テンションの上がる一足を選んでください。

④ いきなりカーボン入りのレースシューズを買う
最近の厚底カーボンシューズは魅力的です。速い人がみんな履いているし、いかにも速く走れそうに見えます。
でも、カーボンプレート入りのシューズは反発が強く、脚が出来上がっていない初心者には負担が大きすぎます。私は今でこそメタスピードのようなカーボンシューズも履いていますが、それは完走を経験して、脚ができて、「もっと速く走りたい」と思ってからの話。初マラソンの時点でこれを履いていたら、間違いなく脚を壊していたと思います。
初マラソンの目標は完走。必要なのはスピードではなく、4万歩の衝撃から足を守るクッションです。カーボンの楽しみは、完走後にとっておきましょう。
⑤ サイズの数字だけで選ぶ
「いつも26.5cmだから26.5でいいや」。これも危険です。同じ26.5cmでも、モデルによって幅も甲の高さも全然違います。
私がネット購入で失敗した3足も、サイズの数字自体はいつも通りでした。それでも幅や甲が合わずに足を痛めた。数字はあくまで入口で、最後は履いた感覚がすべてです。幅広の足の人は、ワイドサイズ展開のあるモデルを候補にすると選びやすくなります。
試し履きのコツ|足型測定は「参考程度」でいい

最近は、スポーツショップに足型測定器が置いてあることも多いですね。足の長さ・幅・アーチの形を測って、合うシューズをおすすめしてくれるサービスです。
これ自体はおすすめです。ただ、私の経験から言うと、測定結果と実際の履き心地は、意外と一致しないことがあります。おすすめされたシューズがしっくり来なかったり、逆におすすめされていないシューズが妙に足に合ったり。
だから、測定はあくまで「候補を絞る参考」にして、最終判断は自分の足の感覚で下してください。両足で履いて、店内を少し歩いてみる。つま先の余裕、幅の圧迫感、かかとの浮き。違和感がひとつでもあれば、そのシューズはやめておく。この一手間が、数ヶ月の練習と本番を支える一足を連れてきてくれます。
細かいコツを2つ足すなら、試し履きは足がむくんで大きくなる夕方の時間帯にすると、本番に近い状態で確認できます。そして、できればランニング用の靴下を履いて(または持参して)試すこと。普段の薄い靴下とはフィット感が変わるからです。

なるほどなぁ。機械のおすすめでも合わないことがあるのか。

そうなんだよ。足は本当に人それぞれだからね。だからこそ、試し履きだけは絶対に省略しちゃダメなんだ。
【PR】私が履いてきたクッション系シューズの例
参考までに、私がこれまで履いてきた中で、クッション性を重視する初心者の方に合いやすいタイプのモデルを挙げておきます。アシックスのノヴァブラスト、ニューバランスのFresh Foam X 1080、ブルックスのGhost。いずれもクッション系の代表的なシリーズです。ただし、繰り返しになりますが、購入前の試し履きは忘れずに。
まとめ|良い一足が、完走まで連れて行ってくれる

初フルマラソンのシューズ選びを、もう一度まとめます。
- 基準は「①クッション性 ②フィット感 ③気分が上がるか」。この順番で
- 迷ったら店員さんに「初マラソン用。クッションと疲れにくさ重視で」と伝える
- 初めてのモデルは必ず店頭で試し履き。ネット買いはリピートだけ
- 型落ちの古い在庫と、カーボン入りレースシューズは避ける
シューズは、これから数ヶ月の練習と、本番の42.195kmをずっと一緒に走る相棒です。足に合った一足を選べた時点で、完走への準備は半分できたようなもの。ぜひ、じっくり選んでください。
シューズが決まったら、次は練習です。私が実際にやった練習法と、完走までの全体像はこちらにまとめています。
あなたの「最初の一歩」を、この一足が支えてくれますように。


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