走り出すと、親指の付け根がシューズに当たって痛い。外反母趾を抱えたまま「ランニングを始めたい」「マラソンに挑戦したい」と考えている方にとって、シューズ選びは切実な問題だと思います。
結論から言うと、外反母趾でもランニングはできますし、フルマラソンも走れます。ただし、シューズ選びに「外反母趾ならではのコツ」が必要です。
はじめまして。まちすけです。運動ゼロから35歳で初フルマラソンを完走し、今では月300〜400kmを走る市民ランナーです。
そして私は、小学生の頃からの外反母趾・内反小趾持ちです。特に外反母趾はひどく、合わないシューズでは親指の付け根が圧迫されてすぐに痛みが出ます。それでも、これまで24足以上のシューズを試しながら走り続けてきました。
この記事では、外反母趾ランナーの私が失敗を重ねてたどり着いた、痛みなく走るためのシューズ選び3つのポイントをお話しします。
定番の外反母趾グッズについて「効果を感じなかったもの」も、正直に書きます。

結論|外反母趾のシューズ選び、3つのポイント
① ワイドサイズを基本にする
大原則はこれです。私は普段27.5cmのワイドを履いていて、シューズは基本的にすべてワイドサイズで買います。幅にゆとりがあるだけで、親指の付け根への圧迫は大きく減ります。
シューズの幅は「2E=ワイド」「4E=エクストラワイド」のように表記されます。通販サイトやカタログでは、モデル名の横のこの表記を必ず確認してください。同じモデルでもレギュラーとワイドで、履き心地はまったくの別物です。
メーカー選びでは、ワイドサイズの展開が多いアシックスが、外反母趾ランナーの強い味方です。
エントリーモデルからレース用まで幅広くワイドが用意されていて、4Eクラスの幅広モデルもあります。
私がこれまでアシックスのシューズを一番多く履いてきたのも、性能はもちろんですが、この「ワイドの選択肢の多さ」が大きな理由です。

② アッパー素材の「柔らかさ」を見る
意外と知られていないのが、足を包むアッパー素材の重要性です。
多少の圧迫感があっても、アッパーが柔らかい素材なら何とかなることがあります。逆に、幅が足りていても硬い素材が親指の出っ張りに当たると、痛みになります。
店頭で試すときは、親指の付け根が当たる部分を指でつまんで、素材の硬さを確かめてみてください。
③ 必ず店頭で試し履きする
外反母趾ランナーにとって、試し履きは「できればやる」ではなく「絶対にやる」です。
私はネットで試し履きせずに買って、外反母趾に干渉して足を痛め、ほぼ履けずに終わったシューズが複数あります。
試すときのポイントは、実際に店内を歩いて、親指の付け根に「点で当たる感覚」がないかを確かめること。
じっと立っているだけでは分かりません。少し歩いたり、その場で軽く足踏みしたりすると、当たる場所がはっきり分かります。足がむくむ夕方の時間帯に試すと、より本番に近い状態で判断できます。
足の形は人それぞれ。レビューの星の数は、あなたの親指の付け根については何も教えてくれません。シューズ選びの基本は初心者向けシューズ選びの記事にまとめているので、あわせてどうぞ。


外反母趾だと、もう走るのは諦めたほうがいいのかと思ってたよ。

そんなことないよ。俺は小学生の頃から外反母趾だけど、フルマラソンも走れてる。選び方さえ間違えなければ、ちゃんと走れるんだ。
小学生からの外反母趾。それでもフルマラソンは走れる

少し私の話をさせてください。私の外反母趾と内反小趾は、小学生の頃からのものです。成長期にきついシューズを履き続けていたことが原因でした。
大人になってランニングを始めてからも、シューズ選びではずっとこの足に悩まされてきました。
合わないシューズだと、親指の付け根が圧迫されて痛む。短い距離なら我慢できても、10km、20kmと距離が伸びるほど痛みは大きくなり、走ること自体が嫌になってきます。フルマラソンを目指すなら、この問題は最初に解決しておくべきです。
それでも、選び方のコツをつかんでからは、月300〜400kmを走っても足のトラブルはほとんどありません。
外反母趾は、正しくシューズを選べば、走る障害にはならない。これが30年以上この足と付き合ってきた私の実感です。
どうしても履きたいシューズにワイドが無いとき
ここからは少し応用編です。レースシューズの中には、ワイド展開がないモデルもあります。私の場合、それがアシックスのメタスピードシリーズでした。フルマラソンで自己ベストを出すために、どうしても履きたかったのです。
そこで私がやったのは、ワンサイズ上げて試すこと。
普段27.5cmのワイドのところを、28.0cmのレギュラーで店頭試着し、「ぎりぎりいけそうだ」と確認したうえで購入しました。
結果として、これは何とかなりました。メタスピードのアッパーが薄い素材だったことも、幸いしたと思います。
ただし正直に言うと、これは賭けです。
発売当初、レギュラーサイズしか展開されていなかったマジックスピード5。
これも同じ方法でレギュラーサイズを購入したのですが、外反母趾に干渉して失敗しました。
ものによって何とかなるものと、ならないものがある。だからこそ、レギュラーサイズに挑むなら店頭試着だけは絶対に省けません。

外反母趾ランナーのNGパターン
私の失敗と経験から、外反母趾の人がやりがちなNGを5つ挙げます。
- きついシューズを我慢して履き続ける
- レギュラー幅を試し履きなしで買う
- 「外反母趾用グッズ」に期待しすぎる
- サイズ(長さ)を上げるだけで解決しようとする
- 足のケアを何もしない
ひとつずつ、実体験を交えて解説します。
① きついシューズを我慢して履き続ける
そもそも私の外反母趾の原因が、成長期にきついシューズを履き続けたことでした。
圧迫を我慢して履き続けることは、痛みだけでなく、変形を進めるリスクにもなります。「痛いけど慣れるだろう」は禁物。合わないシューズは、早めに見切りをつけましょう。
② レギュラー幅を試し履きなしで買う
先ほども触れたとおり、私はこれで失敗しています。
ネットで買ったレギュラー幅のシューズが親指の付け根に干渉し、まともに走れないまま棚の肥やしになりました。外反母趾の足にとって、試し履きなしのレギュラー幅購入はギャンブルです。
買うなら必ず店頭で確かめてからにしてください。
③ 「外反母趾用グッズ」に期待しすぎる
正直に書きます。よく外反母趾対策として名前が挙がるインソールや5本指ソックスは、私は外反母趾への効果を感じられませんでした。
誤解のないように言うと、インソールが悪いわけではありません。
インソールは扁平足のサポートにはおすすめできます。ただ、外反母趾の「親指の付け根の圧迫痛」に対しては、私の場合、効果は感じられなかった。グッズより先に、シューズそのものを見直すほうが確実です。
④ サイズ(長さ)を上げるだけで解決しようとする
「幅がきついなら、大きいサイズを買えばいい」と考えがちですが、長さを上げても幅の問題は基本的に解決しません。
かかとが浮いてマメの原因になったり、シューズの曲がる位置が足と合わなくなったりと、別のトラブルを招きます。
まずはワイドサイズ。ワイドが無いモデルにどうしても挑む場合だけ、店頭試着を前提にワンサイズ上を検討する。この順番です。
⑤ 足のケアを何もしない
シューズ選びと同じくらい大事なのが、足そのもののケアです。私は「ひろのば体操」という足指のストレッチを週3回ほど続けています。
続けられている時期は、明らかにシューズの圧迫感が減ります。一方で、しばらくサボると元に戻る感覚もあります。つまりケアは「効く」けれど「継続が条件」。また、足の「包帯巻き」も私には効果がありました。ひろのば体操の写真つきのやり方と実感はこちらの記事でくわしく紹介しています。包帯巻きの詳しいやり方と実践レポートはこちらの記事で紹介しています。

インソールって外反母趾に効くのかと思ってた。正直に言ってくれるんだな。

効果を感じなかったものを「おすすめ」とは書けないからね。俺の足で試した結果は、ちゃんと正直に伝えるよ。
まとめ|外反母趾は、走らない理由にならない

- 基本は「ワイドサイズ」。メーカーはワイド展開の多いアシックスが選びやすい
- アッパー素材の柔らかさをチェック。硬い素材が親指に当たると痛む
- 試し履きは絶対。レギュラー幅に挑むなら、なおさら店頭で
- インソール・5本指ソックスには期待しすぎない(私には効果なし)
- ひろのば体操などの足のケアは、続ければ圧迫感が減る
小学生から外反母趾の私でも、シューズ選びを間違えなければ、月300kmを走り、フルマラソンを完走できています。外反母趾は、走ることを諦める理由にはなりません。
足に合った一足を見つけて、一緒に走り始めましょう。


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