田沢湖マラソンのコースって、実際どうなの?
高低図の35km過ぎにある激坂、あれを越えられるの?
出場を決めて高低図を開いた人は、たぶんみんな同じところで目が止まりますよね。

出典:田沢湖マラソン公式HP https://tazawako-marathon.com/track/
37km手前で、いきなり標高が跳ね上がっている「田子ノ木(たごのき)」の坂です。
私もレース前は、あの坂のことばかり気にしていました。
ところが実際に走ってみると、田沢湖マラソンで本当に脚を削られたのは、激坂ではなかったんです。
こんにちは。まちすけです。運動ゼロから34歳で走り始めて8年。
フルマラソンの自己ベストは3時間2分14秒で、今シーズンはサブ3を狙っています。
2026年9月20日の田沢湖マラソンには、11月のつくばマラソンに向けた「42kmの距離走」として出場しました。
結果は3時間18分40秒でした。
今回は帽子にカメラを付けて、レースのほぼ全区間を動画で撮影しています。
この記事では、その動画から切り出した写真と、Apple Watchの1kmごとのラップを使って、田沢湖マラソンのコースを区間ごとに解説していきます。
スタート直後の下り、前半の市街地のなだらかなアップダウン、中間点後の上り、田沢湖の湖畔、晴れ間に見えた田沢湖ブルー、そして田子ノ木の上りと下り。
私が失敗したところ、抑えておいて正解だったところも、そのまま書いていきます。
読み終える頃には、「どこで抑えて、どこで我慢すればいいのか」が区間ごとにイメージできているはずです。
来年以降に田沢湖を走る方の参考になれば幸いです。
アクセスや宿、会場の様子、ゴール後の過ごし方は、大会レビュー編にまとめています。あわせてどうぞ。
結論|攻略の肝は前半の市街地コース
まずはこのコースの攻略ポイントから紹介します。
田沢湖マラソンは、激坂よりも前半の市街地コースで勝負が決まるコースです。
- 田子ノ木の激坂はきついけれど、単発で終わる
- 中間点後の上りも、覚悟していれば我慢できる
- 本当に怖いのは、前半20kmの「なだらかな」アップダウン
- 湖畔の周回コースは、平坦に見えて平坦ではない
- 激坂のあとのラスト5kmも、最後までアップダウンが続く
なだらかだからこそ、ついペースを維持できてしまうんですよね。
その結果、スタート地点に戻ってきた22kmの時点で、思っていた以上に脚に疲労が溜まっていました。
この辺りの詳細は、区間ごとに写真とラップを見ながら書いていきます。

ちなみにレース当日は、雨でスタートして途中で止み、30kmあたりから晴れました。
気温は20℃くらいで、風はほぼなし。
ゴール後にはかなり日差しが強くなり、会場のアナウンスでは30.6℃まで上がっていたそうです。

高低図を見た感じだと、やっぱり35km過ぎの激坂が気になるよね。そこがポイントではなかったの?

走る前は俺もそう思っていたんだけどね。実際完走して感じたコースの最重要ポイントは、前半20kmだったよ。どんなコースだったのか、詳しく説明していくね。
田沢湖マラソンのコース全体像
まずはコースの全体像です。
前半は湖から離れて、田園地帯や田沢湖駅周辺の市街地をぐるっと回ります。
中間点を過ぎてスタート地点に戻ったら、後半は田沢湖の湖畔を走り、ゴールの「おまつり広場」を目指します。
日本陸連の公認コースで、制限時間は6時間。
22km地点(3時間)と32km地点(4時間30分)に関門があります。
大会公式の高低図は、大会公式サイトで見られます。この記事では、私の体感で6つの区間に分けてみました。
| 区間 | だいたいの距離 | どんな道か | 私の5kmごとの平均 |
|---|---|---|---|
| 1 | スタート〜7km | 一気に下ってから、ゆるやかな上り→きつめの上り | 4分29秒(0〜5km) |
| 2 | 7〜12km | 山居橋へ向かって長い下り | 4分29秒(5〜10km) |
| 3 | 12〜20km | 田沢湖駅前と住宅地。カーブとアップダウンの連続 | 4分34秒(10〜20km) |
| 4 | 20〜22km | 中間点後、スタート地点へ戻る上り | 4分39秒(20〜25km) |
| 5 | 22〜35km | 湖畔の周回。小さなアップダウンが続く | 4分43〜49秒(25〜35km) |
| 6 | 35km〜ゴール | 田沢湖ブルー→田子ノ木の激坂→ラスト5kmのアップダウン | 4分55秒(35〜40km) |
※5kmごとの平均はApple Watchの距離で計算しています。
後半ほど時計の距離が実際より長く出ているので、実際のペースはもう少し遅い可能性もあります(詳しくは後半で)。
大会公式の高低図によると、スタート地点の標高は260mほど。
そこから一気に230m前後まで下ったあと、7km付近で280m近くまで上ります。
そこから11km付近の山居橋手前(約206m)まで下り、中間点を過ぎてまた260mほどのスタート地点へ上り返す。
前半だけで、これだけ上り下りがあるんです。
後半の湖畔は250m前後でほぼ平らに見えますが、図をよく見ると小さなギザギザがたくさんあります。
そして37km手前の田子ノ木が、コースの最高地点(約298m)です。
Apple Watchによると、上昇した高度は333mとのこと。
当然、下降した高度も333mということになります。

1kmごとのラップと心拍
私のApple Watchの記録です。
スタートからキロ4分30秒を目安に入り、後半は4分45〜50秒まで落ちるのを受け入れて走りました。
| 1〜11km | 12〜22km | 23〜33km | 34km〜ゴール |
|---|---|---|---|
| 1km 4’15″(170) | 12km 4’30″(161) | 23km 4’35″(165) | 34km 4’52″(162) |
| 2km 4’23″(178) | 13km 4’35″(166) | 24km 4’36″(159) | 35km 4’53″(160) |
| 3km 4’31″(176) | 14km 4’36″(167) | 25km 4’38″(161) | 36km 4’53″(159) |
| 4km 4’34″(170) | 15km 4’37″(166) | 26km 4’39″(161) | 37km 5’31″(159) |
| 5km 4’44″(172) | 16km 4’33″(174) | 27km 4’41″(161) | 38km 4’36″(170) |
| 6km 4’36″(171) | 17km 4’27″(169) | 28km 4’45″(160) | 39km 4’53″(161) |
| 7km 4’25″(160) | 18km 4’35″(165) | 29km 4’46″(160) | 40km 4’44″(164) |
| 8km 4’33″(162) | 19km 4’37″(166) | 30km 4’43″(158) | 41km 4’53″(164) |
| 9km 4’21″(161) | 20km 4’36″(164) | 31km 4’47″(159) | 42km 4’46″(162) |
| 10km 4’30″(160) | 21km 4’37″(164) | 32km 4’51″(158) | 43km(0.64km) 4’34″(173) |
| 11km 4’30″(160) | 22km 4’51″(162) | 33km 4’44″(164) |
※表の見方:「km数 ペース(心拍数)」。距離はApple Watchの計測です。
ワークアウトの合計は、距離42.64km、平均ペース4分39秒、平均心拍164、平均ケイデンス186、上昇した高度333mでした。
田子ノ木の上りを含む37km目だけがキロ5分を超えていて、それ以外はすべてキロ5分を切っています。
「キロ5分より遅くはしない」と決めて走っていたので、そこだけは守れたかなと思います。
このラップを、区間ごとに写真と一緒に見ていきます。
区間1|スタート〜7kmは下って上る

8時30分、雨の中でスタート。
スタート直後は、周りにまだポンチョやビニールを着たままのランナーがたくさんいました。
私も100均で購入したレインコートを着用してスタート。でも、気温が20℃ありましたから、実際レインコート無しで雨ざらしでも問題なかったと思います。
参加者が多すぎないので、スタート後に混雑して走れない、ということはほとんどありませんでした。
大きな都市型マラソンに比べると、ここはかなり快適です。
①スタート直後は一気に下る
スタートしてすぐ、傾斜が急な下り坂が続きます。
最初の1kmは4分15秒。数字だけ見ると速すぎるように見えますが、これは想定内でした。
むしろ、坂の勢いに任せずにちゃんと抑えて入れたくらいです。
下りで無理にブレーキをかける必要はありませんが、周りに引っ張られて飛ばすのも危ないところですね。

1km付近で、景色が一気に開けます。
黄金色の田んぼの向こうに、低い雲がかかった山。天気は残念でしたが、山にかかる雲はとても美しかったです。

スタート直後って、周りのみんなが速いから、つられて飛ばしちゃいそう。自分だけ遅いと焦っちゃわない?

逆かな。ゆっくりスタートする人が多くて、どんどん抜かして行きたくなっちゃうことが多いよ。でもそれをやると無駄に体力を消耗してしまうから絶対NG。特に初心者はゆっくりすぎるくらいのスタートでちょうどいいはずだよ。
②5kmまではゆるやかな上り

坂を下りきったあとは、5kmくらいまでゆるやかな上りが続きます。
正直、ここは「4分30秒くらいで走れたらいいな」という欲がありました。
でも上りなので欲張らず、ペースが落ちるのを受け入れて走りました。
5km目は4分44秒で、前半では1番遅いラップです。
後から振り返ると、ここを抑えられたのは正解だったと思っています。


③最初の給水は5km過ぎ
5km地点を少し過ぎたところに、最初の給水所があります。水とスポーツドリンクがありました。
ここで1つ、気になったことがあります。
給水所とゴミ箱の距離がかなり近かったので、「すぐに飲み切らないと!」と急いで飲んだんです。
事前に見た田沢湖マラソンの口コミでも「ゴミ箱がなかった」との情報があったので、急いだのですが、少し先にちゃんとゴミ箱が置いてありました。
前年から改善されたのかな? 焦る必要はまったくなかったんですね💦

田沢湖マラソンの給水所は、この先もだいたい同じ形です。
紙コップを受け取ったら、慌てずに飲みながら走って大丈夫です。

走りながらコップで飲むのって、むせたりしないの?

慣れるまで難しいよね(笑)飲み方にはコツがあるんだけど、初心者は立ち止まって飲んでも問題ないよ。大きなタイムロスになるわけでもないしね!
④給水後のきつい上り

給水所を過ぎると、林の中の細い道を上っていきます。
ここは前半の中でもきつめの上りです。
高低図で見ると、7km付近の山に向かって一気に標高を上げていくところですね。

出典:田沢湖マラソン公式HP https://tazawako-marathon.com/track/
道幅が狭く、周りは木に囲まれています。
ペースは落ちてもいいので、ピッチを刻んで淡々と上るのがおすすめです。
ここで頑張ってしまうと、あとで確実に響いてきます。
⑤7.6kmから片側通行に

7km付近で広い道路に出ます。
そしてこのあたりから、初めて片側通行の区間になります。
ランナーは道路の左側だけを走り、右側の車線は普通に車が走っています。

この先、対向車に圧迫感を感じる場面が何度もありました。
さらに、運営の車と思われる車が後ろから来て、ランナーの前のスペースに入ってくることも何度か。
正直、少し不安や危なさを感じる場面もありました。
田沢湖マラソンは、コースを完全には通行止めにしていない大会です。交通規制の注意点は、後半でまとめて書きます。
区間2|7〜12kmは山居橋への下り

7km付近の山を越えると、11km付近の山居橋手前まで長い下りが続きます。
ここは、気持ちよく走れる区間です。

出典:田沢湖マラソン公式HP https://tazawako-marathon.com/track/
田んぼの向こうの山に低い雲がかかっていて、雨の日だったのに、景色はとてもきれいでした。
晴れていたら最高だったはずです。
①気持ちいい下りの落とし穴
ただ、この下りこそが田沢湖マラソンの1つめの罠だと思っています。
キロ4分30秒を意識していたのに、ラップを見ると7km目が4分25秒、9km目が4分21秒。
下りで少しずつペースが上がっていました。
体感ではまったく無理をしていないんです。むしろ楽に感じます。
でも、下りで知らないうちに使った脚が、後半にじわじわ効いてきます。
心拍数は160前後まで落ち着いているので、「余裕がある」と勘違いしやすいのもポイントですね。
ここで調子にのってペースを上げてしまうと、後半での撃沈につながります。もちろん、わざとペースを落とす必要はありませんが、気持ちいいからといってペースを上げ過ぎないように気をつけましょう。

②10kmの給水
10km付近に3回目の給水所があります。
コース図では10km地点が2回目の給水のように見えますが、実際は7.5km地点の「スポンジ」と書かれている地点でも水を飲むことができます。

出典:田沢湖マラソン公式HP https://tazawako-marathon.com/track/
「給水」地点では、水とスポーツドリンク、さらにスペシャルドリンクの補給。
「スポンジ」地点では水の補給ができます。

雨の中、テントの下で給水を用意してくれていました。
5kmごとの給水所には、パンやバナナなどの軽食も置かれています。
私は何も食べませんでしたが、エネルギー切れが心配な人にはありがたいですね。
補給ジェルは、この日はアミノサウルスを10km・20km・30kmの3回摂りました。
これについては後半で書きます。

このあたりで、この黄色いTシャツを着たお兄さんが、ずっと私と同じくらいのペースで走っていました。
いつも単独走の私は、この機会に「人についていく」という練習をしようと思い、この方についていくことにしました。
11km付近の最低地点を過ぎると、田園の中を走って田沢湖駅のある市街地へ向かいます。
区間3|田沢湖駅前と住宅地は応援が力に

12km過ぎから、田沢湖駅周辺の市街地に入ります。
ここからしばらくは沿道の応援が増えて、とても気持ちよく走れるところです。
①田沢湖駅前はオーバーペース注意

駅前は、走っている感覚では比較的平坦でした。ただ、高低図を見ると若干上っていたようです。

出典:田沢湖マラソン公式HP https://tazawako-ma
応援が増えると、どうしても気分が上がりますよね。私もここは楽しく走れました。
でも、応援で気分が上がる場所ほど、上げすぎないことが大事です。ここで上げたツケは、後半にしっかり回ってきます。

雨の中、傘をさして応援してくれる方がたくさんいました。
田舎の大会なので、都会の大きな大会に比べると応援の人数は少なめです。
でも、お年寄りの方を中心に、温かい声をかけてもらえて本当に力になりました。
②田沢湖線を越える橋

13.5km付近で、JR田沢湖線の線路を越える橋を渡ります。
写真だと分かりにくいのですが、この橋は傾斜がきつめです。短い区間ですが、しっかり上らされます。
ここもしっかりピッチを落とさずテンポよく走りたいところです。
③住宅地はカーブとアップダウンの連続

橋を越えた先は、住宅地の中を走ります。
この区間はカーブが多く、ゆるやかな上りと下りが何度も繰り返されます。
1つ1つは小さいので、走っている最中はあまり気になりません。
でも、これが意外と消耗するんです。

ラップは4分33〜37秒で安定していますが、13kmから心拍が166〜167に上がっています。
そして16km目で174まで跳ね上がりました。
ペースは同じなのに、心拍だけが上がっています。
高低図で見ると、ちょうど16km付近から中間点に向かって、なだらかな上りが始まるところなんです。

出典:田沢湖マラソン公式HP https://tazawako-ma
「なだらか」というのが結構クセモノでした。
なだらかであるがゆえに、ちょっと無理をすればペースを維持できてしまうんですよね💦
だからこそ、無意識のうちにペースをキープしようとしてしまい、心拍数が上がっているのだと思います。


交差点には運営の方が立っていて、コースの案内や交通整理をしてくれていました。

16.6km付近は、杉並木の中を走ります。

④15km・20kmの給水
15km付近と20km付近にも給水所があります。
運営の方が手渡ししてくれる場所もありました。
慣れているようで、走りながらでも受け取りやすいように渡してくれるんです。これはありがたかったですね。


沿道で応援されたら、うれしくてつい頑張っちゃいそう。

きつい時の応援は本当に力になるよ。ただ、ペースを上げないように気をつけた方がいいね。
俺は感謝の気持ちを込めて手を振り返したり、返事をしたりするかな!
区間4|中間点後の上りはコース2番目の難所

中間点付近は、また黄金色の田んぼの中を走ります。
そしてここから、スタート直後に一気に下った道を、今度は上っていきます。

①覚悟して走った1km弱の上り

スタート直後に急な坂を下ったということは、今度はその道を上っていくということですね。
ここはある程度心の準備をしていました。
単発のきつさとしては、35km過ぎの激坂の次。私の中では、コース2番目の難所です。
距離は1km弱くらいだったと思います。

出典:田沢湖マラソン公式HP https://tazawako-ma
意識したのは、ペースを落としてもいいので疲労を溜めないこと。
ピッチを上げて、リズムよく小刻みに上っていきました。22km目のラップは4分51秒。
ここで大きく落とさなかったのは、ピッチを意識できたからかなと思っています。

上り坂でのピッチの考え方は、ピッチ走法とストライド走法の記事にも書いています。
②スタート地点に戻ったときの脚

上り切ると、フルマラソンのスタートの横断幕が見えてきます。ここが22km地点。
1つめの関門(3時間)もこのあたりです。
後半のために余裕を持って走ったつもりでしたが、この坂を上り切ってスタート地点に戻ったときには、思った以上に脚に疲労が溜まっていました。
ただ、あと20kmちょっと走るのに不安を感じるほどではありません。
「この先は田沢湖の周回コース。ようやく平坦な道になる」そんな安堵の気持ちの方が大きかったです。
…この安堵が甘かったことは、すぐに分かることになります😅

坂がきつかったら、歩いちゃダメなの?

初心者は激坂で歩くという選択はありだね。無理して消耗するなら、「ここは休憩」と割り切って歩いた方がトータルで良いタイムが出ることもあるよ。
区間5|湖畔の周回は平坦ではない

22km過ぎから、いよいよ田沢湖の湖畔を走ります。
ここから35km付近までは、湖を左手に見ながらの周回コースです。
①田沢湖が見えた

25km手前で、田んぼの向こうに田沢湖が見えてきます。

※写真が白くかすんでいるのは、結露でカメラのレンズが曇ってしまったためです。実際には霧は出ていませんでした。
残念ながらこの時間はまだ天気が悪く、美しい「田沢湖ブルー」を見ることができませんでした。
最高の景色とは言えませんでしたが、それでも左手に広がる田沢湖はきれいでした。
晴れていたら、本当に気持ちよく走れたんだろうなと思います。

湖畔の周回コースは、田沢湖が見える場所と木々の間を走る場所の繰り返しで、あまり景色が変わりません。
たまにマラソンののぼり旗が立っている場所もありますが、基本的に応援の方も運営の方もおらず、ランナーが淡々と走っています。

②平らに見えて、平らな道がない
高低図で見ると、22km以降は平坦そうに見えますよね。

出典:田沢湖マラソン公式HP https://tazawako-ma
でも、よく見ると小さなギザギザがたくさんあるんです。
ずっと上り続けたり、ずっと下り続けたりすることはありませんでした。
しかし、平坦な道を走っている場面がとにかく少ない。
常に少し上っているか、少し下っているか。これが、前半で削られた脚にじわじわ効いてきます。

③何もないけれど、対向車から声援
先ほども書きましたが、湖畔の周回コースは、基本的に何もありません。人もほとんどいません。

でも、対向車は来ます💦
その対向車に乗っている方が、たまに窓から声援を送ってくれるんです。これが本当にうれしかったですね。

同じような景色が続くので、この区間はあまり動画を撮っていません。
④25〜30kmで脚が重くなる
25km〜30kmあたりで、私の脚が重くなり、体が動かなくなってきました。
ラップも、25km目の4分38秒から、28km目は4分45秒、32km目は4分51秒と、少しずつ落ちています。
無理をすれば、キロ4分30秒をキープできたかもしれません。
でも今回は、つくばマラソンに向けた距離走の一環としての出場です。
ここで無理をすると疲労が残りすぎると思い、4分40〜50秒までのペース低下は受け入れました。
田沢湖マラソンを走る前に決めていた作戦は、サブ3挑戦記②に書いています。

このあたりでは、ペースが落ちたはずの私が、どんどん他のランナーを抜いていきました。
他の選手も、この区間で明らかにペースダウンし始めていたんですね。
ふくらはぎを痛めて歩いているランナーや、歩いてスタート地点の方へ戻っていくランナーも、ちらほら見かけました。
それだけ、前半のアップダウンで脚が削られるコースなんだと思います。
⑤あと10kmで晴れてくる

32km付近で、「10kmマラソンスタート」の場所を通過しました。
ここで「あと10kmだ」と分かって、少し元気が出ました。
田沢湖を象徴する「たつこ像」も、このあたりにありました。写真は撮れず…
2つめの関門(32km地点・4時間30分)もこのあたりです。

そしてこのあたりから、雲の切れ間に青空が見え始めます。

景色がずっと同じだと、飽きて気持ちが切れちゃいそう。長い距離を走るとき、何を考えてるの?

正直飽きることもあるよね(笑)俺は自分のフォームを意識したり、次の1kmをどんな風に走ろうかと考えたりしているよ。
区間6|田沢湖ブルーと田子ノ木の激坂
①35kmで見えた田沢湖ブルー

35km付近。この日1番きれいだと感じた景色です。
少し前から晴れていたのですが、コースの周りが木に囲まれていて、晴れ間も田沢湖もなかなか見えなかったんです。
それがここで一気に視界が開けて、真っ青な田沢湖が目の前に広がりました。


田沢湖の色が、とにかくきれいなんです。「田沢湖ブルー」と呼ばれるのも納得でした。
まだ日差しが少なめでしたが、もっと晴れているときなら、より綺麗だったんだろうなと思います。

右側には、小さな白い花がたくさん咲いた畑が広がっていました。
何の畑かは分かりませんでしたが、青い湖と白い花の組み合わせがとてもきれいでした。
35kmまで走ってきたご褒美のような景色です。でも、このすぐ先に、この大会の目玉が待っています。
②田子ノ木の上りは「36km」表示まで我慢

35km過ぎ、湖畔から離れて森の中に入ると、いよいよ田子ノ木の激坂です。
単発で1番きつかったのは、間違いなくこの坂でした。

上りで意識したのは、ピッチを落とさないこと。ペースは落としてもOKです。
ここで無理してペースを維持すると、残り7kmで大失速しかねません。
歩くという選択肢は私にはありませんでしたが、脚が完全に売り切れてしまった人は、歩かざるを得ないかもしれません。
また、初心者の方はあえてここで歩くという戦略もありだと思います。
その方が42.195kmトータルのタイムがよくなる場合もあるでしょう。
37km手前にこの坂があるのは、かなり多くのランナーを苦しめるはずです。

上りの傾斜がきついのは、「36km」の表示のあたりまでです。
そこから左に曲がっていくのですが、カーブの先が見えないので、どこまで上りが続くのか分からない。
これが精神的にきついんです。
でも、「36km」の表示を過ぎたあたりからは、傾斜がゆるやかな上りに変わります。そこまでキツくありません。
とにかく、「36km」の表示まで我慢すれば何とかなる。これが田子ノ木の上りのポイントです。

私は余力を残して走っていたので、ペースを落とすことで、そこまで苦労せずにクリアできました。
37km目のラップは5分31秒。前後の区間より40秒ほど遅くなっています。
③本当にきついのは下り
そして、ここからが田子ノ木の本番です。
上りと同じくらい、いや、もっと急に感じる傾斜の下りが、ずっと続きます。

実際、この下りの途中で、膝を押さえて立ち止まっているランナーがいました。
私より前を走っていた方なので、それなりに走力のあるランナーさんだったはずですが、そんな方でもやられてしまう下り坂。
ここでブレーキをかけすぎると、前ももや膝に大きな負担がかかります。
かといってスピードを出しすぎると、ここまでで疲れ切った筋肉が耐えきれません。
強制的にスピードが出てしまうからこそ、脚が売り切れているランナーにとっては下りが最難関なんです。

38km目のラップは4分36秒。後半で1番速いラップですが、上げたくて上げたわけではありません。
坂に上げさせられた数字です。
心拍も、後半はずっと160前後だったのが、38km目は170まで上がっていました。
実はこの下りの途中で、カメラのバッテリーが切れてしまいました。

なので、ここからゴール手前600mまでの写真はありません…

下り坂って、1番楽なところじゃないの? 勝手に進むし、息も苦しくないし。

実は上りよりも下りの方が脚への負担は大きいんだよ。特に脚がボロボロのときに下り坂を走ると、強制的にスピードを上げられてしまうんだけど、それに脚が耐えられないんだよね。それがとにかくキツい…
④激坂のあとのラスト5kmが本番
激坂をクリアすると、「あと5km」の表示が見えてきます。
ここでテンションが上がって、ペースアップしたくなるところですよね。
でも、ここで改めて高低図を確認してみてください。

出典:田沢湖マラソン公式HP https://tazawako-ma
なんと、湖畔の周回コースは、激坂の前より激坂の後の方がアップダウンが激しいんです。
激坂だけを警戒していてはダメです。
下りをクリアして調子に乗っていると、まだ続くアップダウンに脚と心を折られます💦
実際、私もラスト5kmはきつかったです。最後の最後までランナーを潰しにかかる。
それが田沢湖マラソンのコースです。
ラスト5kmで大きなタイムロスをしてしまうランナーは多いはずです。
ここで粘れるように、激坂の前までに脚を残しておく必要があります。
⑤最後の直線は湖を見ながら

ゴール手前600mくらいから、iPhoneで撮影しました。
最後の直線は平坦な道です。すっかり晴れて、左手の田沢湖がとてもきれいに見えました。

応援の人がどんどん増えて、会場が賑わってくるのが分かります。テンションが上がるところですね!



3時間18分40秒でフィニッシュ。総合97位、40代男子の部で20位でした。
ゴールしてみると、走っているときは感じなかった日差しの強さに驚きました。
ゴール後の過ごし方は、大会レビュー編に書いています。
給水は実質2.5kmごと
田沢湖マラソンの給水とエイドをあらためてまとめます。
大会公式サイトの要項を見ると、給水は5km地点から5kmごとに40km地点までの8回です。

9月の大会で5kmごとか〜…ちょっとしんどいな…
と思っていたのですが、「スポンジ」と書かれている地点でも水が飲めました。
スポンジは7.5km地点から5kmごとに37.5km地点までの7か所なので、実質2.5kmごとに水分補給ができます。

| 種類 | 地点 | あったもの |
|---|---|---|
| 給水 | 5km〜40km(5kmごと・8回) | 水・スポーツドリンク。パンやバナナなどの軽食 |
| スポンジ | 7.5km〜37.5km(5kmごと・7回) | 水・水を含んだスポンジ |
| スペシャルドリンク | 5km〜40km(5kmごと・8回) | 当日朝7時までに大会本部の回収場所へ |
スペシャルドリンクは、一般ランナーでも置けるのがうれしいところです。
ただし、当日朝7時までに持っていく必要があります。
公共交通機関で会場入りすると、かなりギリギリになります。この話は大会レビュー編で詳しく書いています。
補給ジェルは3回だと多かった
私は今回、アミノサウルスを10km・20km・30kmの3回摂りました。
内臓を鍛える意味も込めて、本番より1回多くしています。
ところが、2回目の20kmで胃に膨満感が出て、少し気持ち悪くなりました。
3回目も摂りましたが、やっぱり自分には3回は合わないかもしれない、と感じました。
本番のつくばマラソンでは、予定通り20kmと30kmの2回にするつもりです。
給水所に軽食もあるので、ジェルの回数は自分の胃と相談して決めるのがよさそうですね。
ジェルの選び方は、補給ジェルの記事にまとめています。
片側通行と車に注意
田沢湖マラソンを走るうえで、1番気をつけてほしいのがこれです。
多くのマラソン大会では、大会の日はコースを車両通行止めにしますよね。
でも田沢湖マラソンは、コースを完全には通行止めにしていません。
多くの道で、ランナーは左側通行。車は左側だけが通行止めで、右側は普通に走っています。

交差点では運営の方が交通整理をして、ランナーがいないタイミングを見計らって車を通していました。
ほとんどの場所で問題はありませんでした。ただ、気になった場面が2つあります。
①運営の車が前に入ってくる
7.6kmで片側通行が始まってから、対向車に圧迫感を感じる場面が多くありました。
さらに、運営の車と思われる車が後ろから来て、ランナーの前のスペースに入ってくることが何度かありました。
すぐ横を車が通るので、不安や危なさを感じる場面もありました。

②27km付近で車線をふさぐバス
1か所だけ、明らかに危ないと感じたところがあります。
たしか27km付近だったと思うのですが、バスが左車線に停車していたんです。
おそらく荷物を運ぶか、関門に引っかかったランナーを回収するためのバスだと思います。
そのバスが左車線をふさぐので、ランナーは右車線にはみ出して走ることになります。
そのタイミングで、対向車が来るんですよ…
これは場合によっては大事故につながりかねないので、改善してほしいところです。
残念ながら、この場面は撮影し逃してしまいました。来年以降に走る方は、ぜひ注意してください。


車のすぐ横を走るって、怖くない? 後ろから車が来ても気づけなさそう。

怖いよね。対向車は左車線を普通に走っていれば問題ないんだけど、運営の車には十分注意が必要だったよ。前のランナーを抜くときに特に気をつけた方がよさそうだった。
コースの距離は少し長い?
最後に、走っていて気になったことをもう1つ。
前半の市街地を走っているときはあまり感じなかったのですが、田沢湖に戻ってきてから、Apple Watchの距離と距離表示がずれ始めました。
22km地点では「22.1km」だった時計が、25km地点では「25.4km」になっていたんです💦

最終的に、Apple Watchの走行距離は42.64km。約400m長めに計測されていました。
Apple Watchの特性上、周回コースだと短めに出ることが多いんです。
私の普段の練習コースでは、800mのコースが770mくらいで計測されます。
なので、長く出るのは珍しいなと思っていました。
ところが、X(旧Twitter)に投稿されている他のランナーさんの結果を見ると、みんな42.4〜42.6kmくらいになっているんですよ。
一応お断りしておきますが、田沢湖マラソンは日本陸連の公認コースです。
湖畔の木々やカーブでGPSがずれやすい可能性もあるので、「長い」と言い切ることはできません。
ただ、もし実際に42.4〜42.6kmあったとすると、キロ5分のペースなら最大で2分くらいタイムが変わる計算です。
タイムを見て「思ったより遅かった」と感じても、あまり気にしなくていいのかなと思います。
アップダウンのあるタフなコースで、しかも距離が長い疑惑。
ここで自己ベストを出せたら、他のコースではとんでもない記録が出そうですね😅
田沢湖マラソン攻略のコツ
ここまでの内容を、攻略のコツとしてまとめます。
①前半20kmは抑えて走る
1番大事なのはこれです。
スタート直後の下り、5〜7kmの上り、山居橋への長い下り、住宅地の細かいアップダウン。

前半は、上りも下りも「なだらか」だからこそ、ペースを維持できてしまいます。
私はキロ4分30秒を意識して、それなりに抑えたつもりでした。
それでも22kmの時点で、予定以上に脚に疲労が溜まっていました。
目標ペースより少し遅いくらいで入って、特に下りで稼ごうとしないこと。
前半でいかに消耗しないかが、田沢湖マラソン攻略の1番のポイントです。
心拍数でペース管理するのも有効な方法でしょう。
②2つの上りはペースを捨ててピッチを守る
中間点後の上りと、田子ノ木の上り。この2つは、ペースが落ちるのを受け入れて抑えて走った方が無難です。

どちらも1km前後の坂なので、1分ずつ余計に時間がかかったとしても、トータルで2分のタイムロスで済みます。
この2か所で無理をすると、最後の5kmで全く脚が動かなくなり、2分どころではない大幅ロスをしてしまう可能性もあります。
意識するのはペースではなくピッチ。歩幅を小さくして、リズムを崩さずに上ることで、脚への負担を抑えられます。
田子ノ木は「36km」の表示まで我慢すれば、あとはゆるやかになります。
この目印を知っているだけでも、気持ちがだいぶ楽になるはずです。
③下りで脚を守る
このコースは、下りで脚を削られます。

コース前半のゆるやかな下りは、上げすぎて後半の疲労につながる。
田子ノ木の下り(35km過ぎ)は、疲れた脚に強制的にスピードを出させてくる。
どちらも、ピッチを細かくして、ドスンと着地しないことが大切です。
④ラスト5kmに脚を残す
激坂を越えても、終わりではありません。ラスト5kmは、アップダウンがむしろ激しくなります。
激坂の前までに、ラスト5kmを走り切る脚を残しておく。
これを最初から逆算してペースを組み立てるのがおすすめです。
稼げる区間はありません。いかに前半を温存して、後半まで脚を残しておけるか。それが勝負ですね。
⑤練習レースとしては最高のコース
ここまで「キツい」と書いてきましたが、練習レースとしてはとても良いコースだと感じました。
アップダウンが多い難コースなので、脚づくりにはぴったりです。

平坦なコースで記録を狙う本命レースの前に、あえてここを走るのはアリだと思います。
ただ、ハードコースなので初フルマラソンにはあまりお勧めできません💦
本命レースから逆算して、調整レースを置く時期の考え方は、フルマラソンで記録が出る時期の選び方にまとめています。
まとめ|田沢湖は前半を制する
- 攻略の肝は、激坂ではなく前半20kmのなだらかなアップダウン
- 中間点後の上りはコース2番目の難所。ピッチを守って疲労を溜めない
- 湖畔の周回コースは平坦に見えて、常に少し上るか下っている
- 田子ノ木の上りは「36km」の表示まで我慢。本当にきついのは下り
- 激坂のあとのラスト5kmもアップダウンが続く。脚を残しておく
- 給水は実質2.5kmごと。片側通行なので車には注意
雨でスタートして、湖畔を走り、最後は晴れた田沢湖ブルーを見ながらゴール。

今回はたまたま、天気が大きく変わる1日でした。
タフなコースですが、そのぶん走り切ったときの達成感は大きいです。
この記事が、来年以降に田沢湖を走る方の参考になればうれしいです。
盛岡からの行き方、田沢湖駅でSuicaが使えない話、会場のトイレ事情、ゴール後の豚汁やきりたんぽそばは、大会レビュー編に書いています。
出場を考えている方は、ぜひこちらも読んでみてください。
- 【Suica不可】田沢湖マラソンの行き方と大会レビュー|盛岡前泊で走った感想
- 【月570km】夏の走り込みでVO2maxが58に|41歳のサブ3挑戦記②
- 【PB更新!】フルマラソンで記録が出る時期の選び方|8年走った結論
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