初めてのフルマラソン、目標タイムはどうやって決めればいいの?
サブ4を狙うべき? それとも完走できれば十分?
大会へのエントリーが済むと、次に悩むのが目標タイムですよね。
ネットで調べると、ハーフマラソンの記録からフルの予想タイムを計算する方法もたくさん出てきます。
私も初めてのフルマラソンのときは、制限時間とにらめっこしながら目標を決めました。
こんにちは。まちすけです。
大学を卒業してから10年以上運動ゼロだった私は、34歳で初めてフルマラソンに挑戦しました。
そこから8年、今はサブ3を目指して走っています。
この記事は、これから初めてフルマラソンに挑戦する方に向けて、目標タイムの決め方を私の実体験をもとにお伝えするものです。
私の初マラソンの目標はサブ5で、結果は4時間24分でした。
目標よりかなり速くゴールできたのは、欲張らない目標を立てたからだと思っています。
この記事では、初マラソン当日のペースの推移、30km走で目標を決める方法、ハーフの記録を当てにしない理由、完走を狙う人とタイムを狙う人の線引きを紹介します。
友人と私のオーバーペースの失敗談もあります。
読み終える頃には、自分に合った目標タイムが決まっているはずです。
この記事が、初めてのフルマラソンの参考になれば幸いです。
結論|目標は確実に出せるタイム
初めてのフルマラソンの目標タイムは、淡々と走れば確実にクリアできるタイムにするのがおすすめです。
自分が出せそうなギリギリ上限のタイムではありません。少し物足りないくらいの目標です。
- 目安は「10kmを楽に走り切れるペース」より遅いペース
- 本番の1ヶ月以上前に30kmを走り、気持ちよく走り切れたペースを目標にする
- ハーフマラソンの記録は当てにしない
- 人と比べず、自分の普段の練習ペースを基準にする
初マラソンは、本番で練習以上の力が出ることが多いです。だからこそ、目標は余裕を持って決めておく。
余った力は30km以降に使えばいいんです。
ただ、勘違いしないでほしいのは、フルマラソンに奇跡はないということです。
出せる結果は、スタート前からほぼ決まっています。当日の応援やアドレナリンで少し速く走れることはあっても、練習で積み上げていない走りが突然できることはありません。
だからこそ、目標は「当日の自分に期待するタイム」ではなく、練習の数字から決めるんです。

目標って、高い方がやる気が出るんじゃないの?

練習のときはそうかもね。でも初マラソンで高い目標を立てると、スタートから飛ばして後半に潰れちゃう。俺の周りでも、失敗する人はほとんどこのパターンだよ。
初挑戦の目標タイムの目安
まずは、目標タイムごとのペースの目安です。
| 目標タイム | 1kmあたりのペース |
|---|---|
| 6時間 | 8分31秒 |
| 5時間30分 | 7分49秒 |
| 5時間(サブ5) | 7分06秒 |
| 4時間30分 | 6分23秒 |
| 4時間(サブ4) | 5分41秒 |
多くの大会は、制限時間が5〜6時間です。
初挑戦の方は、まず制限時間を確認して、そこから余裕を持ったタイムを考えるのが基本になります。
目標タイムを決めたら、そのペースが自分にとって楽なのか、きついのかを練習で確かめます。
その方法は、このあと詳しく書きますね。
完走までの準備全体の流れは、フルマラソン初心者の完走ロードマップにまとめています。
初マラソンはサブ5目標で4時間24分
①サブ5にした理由
私が初めて出場したのは、2019年12月のさいたま国際マラソンです。制限時間は6時間でした。
ただ、私のスタート位置は後ろの方のFブロック。
号砲が鳴ってからスタートラインにたどり着くまで、20分くらいかかるという噂でした。
制限時間は号砲から数えるので、20分ロスしても間に合わせたい。そこで、確実に5時間30分でゴールするために、5時間という目標を設定しました。
号砲から数えるタイムを「グロスタイム」、スタートラインを越えてからのタイムを「ネットタイム」と言います。
大会によってはグロスタイムしか計測しないこともあるので、後ろのブロックからスタートする方は気をつけてください。
私が出た田沢湖マラソンも、グロスタイムのみでした。その話は田沢湖マラソンの大会レビューに書いています。
サブ5のペースは、キロ7分06秒です。
5時間30分だとキロ7分49秒で、さすがに遅すぎる。4時間30分だとキロ6分23秒で、私にはギリギリでした。
普段の練習では、ゆっくり走ってもキロ7分くらいでした。
なので、歩かずに走り切れればサブ5はいけると思ったんです。

ちなみに、こちらが初マラソンの記録証です。グロスタイム(記録)は4時間39分15秒、ネットタイムは4時間23分59秒でした。
号砲が鳴ってからスタートラインを越えるまで、実際に15分16秒かかっていたんです。噂の20分ほどではありませんでしたが、それでも15分以上のロスです。
②当日のペースの推移
本番の5週間前、11月に赤羽の河川敷で行われた30kmのレースに出ていました。
「絶対に上げない」と言い聞かせながら走ったのに、キロ6分30秒を切るくらいのペースで完走。
それでも余力を残してゴールできていました。

記録は3時間12分18秒で、キロ6分25秒くらいのペースです。
5kmごとのラップを見ると、最後の5kmが27分20秒で1番速く走れていました。それだけ余力が残っていたということですね。
本番もこのくらいのペースでいけるとは思いましたが、欲張らず、6分30秒より遅いペースで余裕を持って走ることを意識しました。
計画では、キロ7分を切るくらいのペースで走り続けるつもりでした。
実際のペースはこうなりました。
| 区間 | ペース | そのときの感覚 |
|---|---|---|
| スタート〜5km | 6分20〜40秒台 | 計画どおり、余裕を持って |
| 5km〜10km | 6分30秒を切るくらい | それでもだいぶ余裕があった |
| 10km〜30km過ぎ | 6分10秒前後(6分04秒〜6分34秒) | まだ余力がある |
| 33km過ぎ〜40km | 5分50秒を切るくらい(5分31秒〜5分49秒) | 調子に乗ってペースアップ |
| 40km〜ゴール | 6分30秒前後 | 力尽きて、最後の2kmはペースダウン |


Apple Watchの画面には、1kmごとのペース・心拍数・ケイデンスが残っています(距離は時計の計測なので、実際より少し長く出ています)。
30kmを過ぎても余力があったので、33km過ぎからキロ5分50秒を切るくらいまで上げました。
34kmから39kmまでは5分30〜40秒台で走れましたが、40kmあたりで力尽きました。
最後の2kmは、キロ6分30秒前後まで落ちています。
それでも、ゴールタイムはネットで4時間24分。目標のサブ5を、35分ほど上回ることができました。
当日の様子は、34歳で初フルマラソンを完走した日の話に書いています。
③欲張らなかったから後半に上げられた
振り返ってみて、サブ5は正しい目標だったと思っています。
もし最初から4時間30分を目標にしていたら、スタートからキロ6分10秒台で走っていたはずです。
その場合、オーバーペースで潰れていた可能性もあります。普段の練習のペースも上がっていたと思います。
欲張らず、余裕を持ったタイム設定だったからこそ、30km以降にペースを上げて、気持ちよくゴールできました(40km過ぎはきつかったですが💦)。
自分が出せそうなギリギリ上限のタイムではなく、淡々と走れば確実にクリアできるタイムを目標にしたことが、正解だったんです。

でも、目標より35分も速いなら、最初からもっと高い目標でもよかったんじゃない?

結果だけ見るとそう思うよね(笑) でも、それは低めの目標で前半を抑えられたからこその35分なんだ。最初から4時間半を狙ってたら、たぶん前半飛ばしすぎて後半に歩いてたと思う。
目標タイムの決め方は4つ
では、初挑戦の方は何を基準に目標を決めればいいのか。今の私が勧める決め方は4つです。
あくまでも、初心者の方の場合という前提です。
①10kmを楽に走れるペースが上限
まずは、10kmをゆっくり走ってみてください。
そのときに確実に走り切れるペースが、フルマラソンのレースペースの上限です。目標はこれより遅くします。
たとえば、キロ6分30秒で10kmを走り終えたときに「ちょっときつかったな」と思ったら、そのペースはフルマラソンではオーバーペースです。
10kmで少しでもきついと感じるペースを、42.195km続けるのは難しいんです。
②1ヶ月以上前に30kmを走る
次に、本番の1ヶ月以上前に30kmを走ってみてください。
私は本番の5週間前に、河川敷の30kmのレースに出場しました。
そこで気持ちよく走り切れたペースくらいが、本番で目指すタイムです。
「30kmで気持ちよく走れたペースで、42kmももつの?」と思うかもしれません。
でも、本番はアドレナリンも出るし、沿道の応援もあって、練習以上の力が出るんです。
先ほど書いたとおり、私は30kmレースの6分30秒前後から、さらに余裕を持たせたペースで本番に入りました。
それでも、本番の30km通過は時計で3時間9分50秒。5週間前の30kmレースのゴールタイム(3時間12分18秒)より速かったんです。
そのうえで、30km以降にペースを上げられました。
ただし、この30km走でギリギリ走り切れたペースだと、フルマラソン本番はオーバーペースになる可能性が高いです。
テストレースとして出場する30km走は、「これなら楽に走り切れる」と思えるペースで走りましょう。
初めて30kmを走るときの注意点は、フルマラソン前の30km走のやり方にまとめています。

③ハーフの記録は当てにしない
ハーフマラソンに出たことがある方は、その記録からフルの目標を決めたくなりますよね。
でも、初挑戦ならハーフの記録は参考にしない方が無難です。
ハーフは、オーバーペースでも押し切れてしまうことがあるからです。
上級者になると、ハーフマラソンのレースペースから1kmあたり+10秒くらいでフルマラソンを完走できる人もいます。
しかし、初心者になるほど、ハーフマラソンのレースペースとフルマラソンで完走できるペースの差が大きくなる傾向があるんです。
フルマラソンは、30km以降の後半にどれだけ体力と脚を残せるかがポイントになります。
参考にすべきなのは、後半の粘りまで見える30km走のタイムです。

ハーフのタイムを入れるとフルの予想タイムが出るサイトがあるけど、あれは使わない方がいいの?

ある程度走り込んでいる人なら参考になると思う。でも初挑戦の人は、まだ30km以降の走り方を体が知らないからね。予想タイムより、自分が30kmを気持ちよく走れたペースの方がずっと当てになるよ。
④人と比べない
最後は、人と比べないことです。
友達がサブ4を狙うから自分も、SNSで見た人がこのくらいだったから、という決め方は危険です。
基準にするのは、あくまで自分の普段の練習のペース。
私がサブ5を目標にしたのも、普段のゆっくりジョグがキロ7分くらいだったからです。
完走狙いとタイム狙いの線引き
初マラソンでも、タイムを目標にしていい人と、まずは完走を目標にした方がいい人がいると思っています。
ここでは、サブ4〜4時間30分を目指すことを「タイム狙い」、5時間以上を目指すことを「完走狙い」と呼びます。
| タイムを狙っていい人 | まずは完走を目標にする人 |
|---|---|
| それまでにしっかり走り込んでいて、ハーフマラソンなどのレース経験が豊富な人 | 学生時代に運動経験がない、完全な初心者(20代も含む) |
| 20代くらいで、学生時代に持久系のスポーツをしていた人。練習でたくさん走っていた人 | 運動経験はあっても、アラフォーくらいになって、しばらく運動から離れている人 |
| 今は運動不足でも、レース本番までに体力が戻せる、筋力もある人 | 体重が多い人(学生時代に運動経験が豊富でも、太ってしまった人はこちら) |
完走を目標にする人も、タイムは必ず決めておいてください。
目標タイムがないと、ペースの基準がなくなってしまうからです。
当時の私はギリギリアラフォーではありませんでしたが、10年以上運動から離れていたので、完全に「まずは完走」の側でした。
初挑戦でサブ4は狙える?
正直なところ、人によると思います。
初マラソンでサブ4を達成した友人も、実際にいます。
上の表の「タイムを狙っていい人」に当てはまる人なら、十分あり得る話です。
フルマラソンは初挑戦でも、それまでに何度もハーフマラソンに出ている人もいます。
大会に出ていなかっただけで、趣味で1年以上ランニングを続けている人もいます。
そういう人なら、初フルでサブ4をあっさり達成することもあります。

「初ハーフ」で1時間33分の違和感
余談ですが、私は2020年10月が初めてのハーフマラソンでした。タイムは1時間33分くらい。
周りからは「初ハーフで1時間33分はすごい!」と言われました。
でも私は、レースに出ていなかっただけで、その前にフルマラソンにも出ていましたし、普段から20〜30km走もしていました。
2020年の夏はスピード練習ばかりやっていた時期です。
自分としては出て当然のタイムで、「初ハーフ」と呼ばれることに違和感がありました😅
「初挑戦」と一口に言っても、その前の練習量は人によって全然違うんです。
人の「初マラソンでサブ4」を見て、自分も同じ目標にする必要はありません。
サブ4を目指すための練習量は、サブ4達成のための練習メニューにまとめています。
失敗の多くはオーバーペース
①目標を無視して突っ込んだ友人
周りを見ていると、目標の立て方で失敗した例は少ないです。多いのは、目標を無視して突っ走って失敗した例です。
たとえば、サブ5を目標にしていたのに、レース序盤からキロ5分で突っ込んでいった友人がいました。
サブ5のペースはキロ7分06秒なので、2分も速いペースです。
結果は後半に撃沈して、5時間30分以上かかってしまいました。
失敗するのは、たいていこのパターンです。オーバーペースで突っ込んで、後半に撃沈します。
②スタート直後の体の軽さは勘違い
スタート直後は、驚くほど体が軽く感じます。練習のときより速いペースでも、全然きつくないんです。
でも、ここで絶対に欲張らないでください。その軽さは、アドレナリンが勘違いさせているだけです。
欲張ってペースを上げると、必ず後半で地獄を見ます。私も2回目のフルマラソンで、それを味わいました(その話は後半に書いています)。
③物足りないくらいで我慢した人が達成している
逆に、目標を達成している人には共通点があります。
自分が楽に走れるペースで、無理せず淡々と、余裕を持って走る。
物足りないくらいの気持ちをずっと持って、ペースを上げたい気持ちを我慢する。
謙虚な気持ちで走ることも大切です。
「自分ごときがペースを上げようなんて、おこがましい」。それくらいの気持ちで走って、ちょうどいいと思います。
この意識を最後まで貫けた人は、初フルマラソンでもサブ5を達成しています。
④目標タイムを決める良さと注意点
目標タイムを決める良さは、練習の目安になることです。
速く走りすぎないように調整できますし、本番でもスタートから飛ばしすぎて撃沈する、というのを防げます。
逆に目標を決めることの悪い点は特に見当たりません。
ただし、注意したいのは、高すぎる目標を立てたときです。
普段の練習で追い込みすぎたり、調子がよくない日に目標どおり走れなくて、モチベーションが下がったりします。

当日、思ったより体が軽かったら、ペースを上げちゃダメなの?

それはアドレナリンのせいで軽く感じてるだけかもしれないよ。前半はグッと我慢。上げるなら30kmを過ぎてからだね。俺も初マラソンでは33km過ぎから上げたけど、それでも40kmで力尽きたから、上げるのは本当に余裕があるときだけにしよう。
2回目のフルは別世界だった
参考までに、2回目のフルマラソンの話もしておきます。
1回目から1年で、私はかなりレベルアップしていました。
直前の初ハーフ(2020年10月)は1時間33分、キロ4分25秒くらいで走れていました。
「キロ5分ならフルもいけるんじゃないか」という気持ちがあって、目標はサブ3.5に決めました。
さっき「初挑戦ならハーフの記録は参考にしない方がいい」と書きましたが、このときの私は結構走り込んでいたので、ハーフの結果を踏まえて決めました。
結果は3時間24分で、目標は達成できました。
ただ、スタートからキロ4分50秒前後のオーバーペース気味で入ってしまい、30km以降はキロ5分を超えるようになりました。
なんとか撃沈せずに我慢してゴールしましたが、かなり苦しくきついレースだった記憶があります。
初マラソンは、ほぼ初心者で「完走できたら嬉しい」という感じでした。
2回目は走力的には中級者以上になっていて、完走は当たり前。それよりも、どんなタイムを出せるかという意識でした。
なので、初フルの経験は2回目にはまったく活かしていません。というより、すでに別世界の意識でした。
初マラソンの目標の決め方と、走力がついてからの目標の決め方は、別のものだと考えた方がいいと思います。
まとめ|欲張らない目標が1番速い
- 初マラソンの目標は、淡々と走れば確実にクリアできるタイムにする
- 10kmを楽に走り切れるペースが上限。目標はそれより遅く
- 本番の1ヶ月以上前に30kmを走り、気持ちよく走れたペースが目標
- 初挑戦ならハーフの記録は当てにしない
- 失敗の多くは、目標を無視したオーバーペース
- スタート直後の体の軽さはアドレナリンの勘違い。フルマラソンに奇跡はない
- 余った力は30km以降に使えばいい
私の初マラソンは、サブ5という欲張らない目標だったからこそ、4時間24分で気持ちよくゴールできました。
目標が決まったら、次は練習と大会選びです。あわせてこちらもどうぞ。

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